管理状態にある工程においてその工程の持つ品質達成能力を工程能力といいます。
「工程能力指数」とは上記の工程能力を数値化したもので「ある特性において規格幅を6σで割った値」で定義されます。
工程能力の定義にある「管理された工程」とはその特性値が
正規分布していることを指し工程能力指数についてもそれが前提となります。
(※時に観測値は正規分布の対数であったり2乗であったりします。
その場合は適宜変換を行い正規分布にします。)
ここでいう「特性」とは例えば長さや重さあるいは抵抗値などをさします。
なにかものを作る際にはこれらの特性に対してある範囲に収まるようにします。
このある範囲を規格とよび、設計する人がこれを決めたり、あるいは
標準(JIS,ISO等)で決まっている場合もあります。
例えばあなたが竹馬を作ろうとして竹を切るときの長さは1800±100(mm)でよい
でしょうが、一方、原子力発電に用いる部品の長さは1800±0.5(mm)となるかもしれません。
規格幅とはこの範囲の大きさをさします。
上記の例ですと竹の長さの規格幅は200mmとなり原子力発電の部品は1.0mmとなります。
次に聞きなれない6σと言う言葉ですがこれは標準偏差(standard deviation)のことを慣例でσ(シグマ)と呼びます。
6σとはσの6倍、すなわち標準偏差の6倍の意味です。
なお標準偏差(ここでは母集団からの標本の場合を考えます)は以下の式で定義されています。
標準偏差は表計算ソフトでも関数となっていますので、容易に求めることができます。
(例えばEXCELではstdev関数を用います。OpenOffice.orgやLibreOfficeのcalcでも同じstdev関数です。)
これで工程能力指数を求めることができます。
一般的には工程能力指数を Process Capability Index よりCpとあらわします。
今規格の上限値をUSL,下限値をLSLとすると
となります。